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80歳でたどる中学時代 中川・旧片桐中卒業生らアルバム制作

アルバムを開き、思い出を語り合う宮下さん(右)と春日さんアルバムを開き、思い出を語り合う宮下さん(右)と春日さん 「思い出のアルバム」の表紙「思い出のアルバム」の表紙
 現在の中川村中川中学校に当たる旧片桐村片桐中学校を1952(昭和27)年に卒業した元生徒らでつくる「桐友(どうゆう)会」(約50人)が、会員が80歳になったのを記念して「思い出のアルバム」を作った。当時の集合写真や、思い出を振り返る会員の文章を掲載。編集の中心を担った米山正秀さん(81)=浜松市=は「いいことばかりではなかったあの頃。時間がたって許せるようになることもある。全部含めて懐かしい思い出です」と年月をかみしめている。

 同会は元生徒と担任教諭の1人、春日博人さん(89)=伊那市荒井=で構成。卒業以来七十数年、地元で暮らす会員の呼び掛けで毎年欠かさず顔を合わせてきた。昨夏の桐友会で、懐かしい記憶を形にしようとアルバム製作を発案。米山さんが、会員ら元生徒に写真や文章を募った。

 アルバムはA4判、16ページ。数々のモノクロ写真とともに、「いつも着物姿のすてきな先生に会うため、学校に行くのが楽しみでした」といった回想を紹介している。天皇陛下のためなら命を落としても構わない―とした戦中の教育について、国民学校時代の恩師が「嫌でした」と戦後に述懐していた―とつづった会員もいる。

 約100部作り、既に亡くなった同窓生の家族にも贈った。米山さんによると、これまで同会に顔を出さなかった元生徒から「すてきな思い出をありがとう」との反響も寄せられた。

 会員の宮下靖さん(81)=中川村片桐=は「(戦後間もない)中学時代は、おびえることもない落ち着いた時代だった。初めて登った中央アルプス駒ケ岳が忘れられない」と振り返る。アルバムを受け取った春日さんは「一人一人の人生が凝縮された、とてもいいアルバム。また一つ、大きな絆ができた」と喜んでいる。

(5月8日)

長野県のニュース(5月8日)