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長野市立の小中学校、全教室に冷房を 市教委が整備検討

 長野市教育委員会が市立小中学校の全教室への冷房整備を検討していることが8日、分かった。早ければ2021年度までに整備したい考え。対象は約1600室に上り、導入コストが課題となることから、本年度は整備方式や冷房方法について民間事業者にアイデアを募り、コスト抑制策を探る。近年、真夏日が増加傾向で、市議会などから早期整備を求める声が相次いでいた。

 県教委によると、県内では学校数の少ない一部町村で全教室への導入例があるが、市立小中学校の全教室に冷房を設置した市はこれまでない。

 長野市の小中学校の冷房設備はこれまで原則、保健室に限り、普通教室への設置は昨春開校した市立長野中などの計10室ほどだった。残り約1300室の普通教室は未整備で、特別教室や職員室も含めると計約1600室に冷房がない状況だ。

 市教委は「地域によって不公平にならないよう、できるだけ全校で一斉に整備したい」としている。

 約1400室で一斉整備した埼玉県越谷市では導入費用が50億円近くに上っており、長野市教委は、コスト抑制に向けて「あらゆる手法を検討する必要がある」と判断。民間事業者と対話しながら事業案を練る「サウンディング型市場調査」を実施する。公共施設整備のコスト抑制のため、全国の自治体で急速に広まっており、今月11日から事業者の提案を募る。

 整備方式については、民間事業者が設置から維持管理までを行い、市が使用料を払う「PFI方式」や、リース方式も選択肢に想定。市教委によると、いずれも県外で学校の冷房一斉整備への導入例があるとし、市が直接整備する通常方式より「市の費用負担を複数年に分散させたり、減らしたりできる可能性がある」とみている。

 文部科学省が実施した全国の公立小中高校の冷房設置状況調査(昨年4月1日現在)によると、長野県内の小中学校の設置率は8・6%、高校は13・7%にとどまり、全国平均(小中学校41・7%、高校49・6%)を大幅に下回っている。

(5月9日)

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