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県外で「どちらの方?」 「長野県」「長野」の答え増加、「信州」減少

 県外で「どちらの方ですか」と聞かれた場合、長野県や長野といった「県名」で答える人は76・1%に上り、30年前と比べて14・7ポイント増えた一方、「信州」と答える人は12・8%で19・2ポイント減ったことが9日、八十二文化財団(長野市)などが今年まとめた県民意識調査で分かった。郷土を示す言葉として古くから使われてきた「信州」を巡る意識の変化をうかがわせ、同財団は「地域アイデンティティー(帰属意識)の何らかの変容を示唆しているのかもしれない」としている。

 県民意識調査「長野県の郷土と文化」は1986(昭和61)年から10年ごとに実施。今回は20〜79歳の3千人を無作為抽出して2016年10〜11月に郵送で実施し、1681人から有効回答を得た。

 「県名」で答える人は4回にわたる調査で回を追うごとに増えているが、「信州」は毎回減少。今回の結果を年代別で見ると、県名で答える人は20代が88・7%と最も多く、年代が上がるにつれて減って70代は61・2%。信州は70代が28・2%と最多で、20代は最少の3・6%と、年代による違いが浮かんだ。

 一方、全体の9・8%は、県名でも信州でもなく「市町村名」と回答。東北中南信の4地域別に見ると、市町村名とした人は中信で22・5%と突出して多く、信州(16・9%)を上回った。また中信では、県名で答える人は59・6%と4地域で最低だった。

 今回の結果について、県立歴史館(千曲市)の笹本正治館長は、北陸新幹線の金沢延伸前の通称が「長野新幹線」だったことなどを挙げ、「県民は、県外の人には『信州』より『長野』の方が理解しやすいだろうと、おもんぱかって答えているのではないか」と推測。一方で「県民の『信州』に対する帰属意識は、今も消えていないはずだ」との見方を示している。

(5月10日)

長野県のニュース(5月10日)