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病害虫防除 中山間地域でドローン実験

薬剤を上空から散布できるドローン薬剤を上空から散布できるドローン
 県は本年度、中山間地域の田畑で小型無人機ドローンを使った病害虫防除の実証試験に乗り出す。基盤整備した平地に比べ耕作条件が不利な場所が多い中山間地域で、小回りが利くドローンを使い、防除の効率化や費用対効果などを検証する。県によると、農家が経営する県内の耕地面積のうち中山間地域は54%を占めている。中山間地域では農家の高齢化や労働力不足も深刻で、効率の良い防除方法を探り、営農活動の維持につなげる狙い。

 実証試験の散布は、関東甲信クボタ(さいたま市)に委託し、米と麦の田畑それぞれ1カ所で行う。薬剤を入れたタンクを搭載した直径1・5メートルほどのドローンを使い、作物から2メートルほどの高さで飛行させて散布する。散布後に薬剤の飛散状況や病害の発生度合いなどを確認する。防除作業にかかる時間や操作のしやすさ、費用対効果なども調べる。3年間の事業で最初の2年間でデータを集め、残り1年で普及に移す計画。

 県内の大規模農地では一度に広い範囲を防除できる無線操縦のヘリコプターを使い、効率化を図っているところがあるが、中山間地域では地理的な条件から導入が難しいという。ドローンはヘリに比べて小さい機体もあり、小回りが利く。発着に必要なスペースも小さくて済む。ヘリの本体価格は1千万円を超すが、ドローンは300万円ほどという。一方、連続飛行時間はヘリが1時間ほどだが、ドローンは10〜20分と短い。

 県農業技術課は「将来的には自動で飛行ができるようになれば、農家の負担を大幅に減らせる。生産性の向上や品質の高い作物の安定生産につなげたい」としている。

(5月12日)

長野県のニュース(5月12日)