長野県のニュース

はしかワクチン不足 大人の接種休止の病院も

 沖縄県などではしかの感染が広がっている問題で、長野県内で十分な予防ワクチンを確保できない医療機関が出始めている。過去に接種回数が少なく感染の恐れがある大人を中心に接種希望者が増えているためだ。各医療機関は必要性が高い人が接種できるよう対応に苦慮している。

 「はしかワクチンの入荷が当面見通せません」。上伊那生協病院(上伊那郡箕輪町)に11日、薬を共同購入する協同組合から連絡が入った。

 同病院は、子どもの定期接種分は確保しつつ、大人の接種予約を当面休止すると決定。希望者には供給態勢が整い次第、連絡することにした。高橋誠事務長は「ワクチンの確保は、単独の病院では何ともしようがない」とする。

 長野市の総合病院でも、これまで「ほぼゼロ」だった大人の接種希望者が、4月中旬ごろから1日4〜5人に増加。卸業者から出荷制限の連絡が10日にあり、接種の受け付けは1歳児の定期接種のみ予約制で応じている。

 小児科部長の医師(52)は「出荷制限がどのくらい続くのか分からないため、厳しく制限した」とする。

 飯田市の久田小児科医院は11日も大人の接種希望者の受け付けを続けた。ただ、久田俊和院長は「ワクチンは不足気味」。子どもの定期予防接種分は確保した上で、「今後、大人の受け付けを休止することはあり得る」とする。

 長野市の児玉医院は10日に卸業者にワクチン10本を頼んだが、「出荷調整」を理由に11日に届いたのは5本だけだった。同市医師会感染症対策委員長を務める児玉央(ひろし)院長は「定期接種の子どもを優先するため、大人の接種は1〜2週間先になる可能性もある」と見通す。はしかの潜伏期間は10日間ほどとされ、児玉院長は「大型連休中に感染した人は、まだ潜伏期。今後どのくらい感染が広がるか注視している」と話す。

(5月12日)

長野県のニュース(5月12日)