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ライチョウ縄張り数、白馬岳一帯はほぼ維持 80年と昨年調査比較

 県は、2017年に北アルプス白馬岳(2932メートル)一帯で行った国特別天然記念物ライチョウの生息実態調査の結果をまとめた。縄張りの数(推定)は39カ所で、1980(昭和55)年に同じ範囲で行った調査と比べ3カ所減ったものの、ほぼ維持。県内ではほぼ同時期の調査で半減した生息地もある中で、微減にとどまった。県は詳細な要因について「現時点で分からない」と説明。白馬岳一帯でも他の野生動物に捕食された痕跡が見つかっており、県は「今後も継続的に調査を行い、生息環境などを分析したい」としている。

 ライチョウはつがいごとに縄張りを持って暮らしているとされる。調査は17年6月下旬、白馬岳から北ア白馬乗鞍岳(2436メートル)にかけて、中村浩志・信州大名誉教授の協力を得て実施。つがいの有無のほか、ふんや砂浴びの痕跡などを目視で調べた。

 その結果、白馬岳周辺は13カ所、小蓮華山(2766メートル)周辺は15カ所、白馬乗鞍岳周辺は11カ所の計39カ所の縄張りがあったと推定した=地図。今回と同じ範囲で前回80年に行った調査では、縄張りの数は42カ所だった。

 17年7〜10月には、ひなの生存状況の追跡調査を実施。テンやキツネなど哺乳類とみられる捕食の痕跡を3個体で確認した。県自然保護課は「今後、縄張りの数が減少していかないか注視していく必要がある」と指摘する。

 ライチョウの個体数は国内全体で80年代の3千羽から2千羽弱まで減っていると推定されている。

 県はライチョウの保護に向け、15年から県内各地で生息実態調査を実施。同年に北ア常念岳一帯で行った調査では、縄張りの数を40カ所と推定し、79年に調査した際の82カ所からほぼ半減したことが分かっている。

 県は18年、伊那市・静岡市境の南アルプス塩見岳で調査を行う。

(5月13日)

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