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伊那路もスムーズ走行 自動運転実験を報告

国土交通省の自動運転実証実験で、伊那市長谷の国道152号を走る小型バス=2月11日国土交通省の自動運転実証実験で、伊那市長谷の国道152号を走る小型バス=2月11日
 自動運転のビジネスモデルの具体化を目指す国土交通省の検討会は14日に同省で開き、伊那市長谷など全国の中山間地13カ所で2017年度に行った実証実験の結果を報告した。同省の担当者は全体総括として、急勾配やカーブが連続する区間でも円滑に走行できたと説明。一方、事前に走行箇所を設定するため、道路脇に積み上げた雪や路上駐車中の車両を避けて通行できない場合があったとした。同省は本年度も実験を続け、20年度の実用化を目指している。

 長谷地区では2月10〜15日、道の駅から市長谷総合支所を結ぶ往復約5キロ区間で走行し、トラブルはなかった。使用した小型バスを開発した企業、先進モビリティ(東京)の担当者は同地区を含む3カ所の実験から浮かび上がった課題として、樹木などで衛星利用測位システム(GPS)の受信状況が悪くなる場所では運転手によるハンドル操作が必要になる回数が多かったと報告。そうした場所では、路面に埋設する磁気マーカーによるハンドル制御が優れているなどとした。

 国交省によると、17年度の各地の実験はいずれも1週間程度で、走行距離は計約2200キロ。道路脇に雪が積んである場所ではあらかじめ道路の右側を走行するよう設定したり、自動運転区間では路上駐車をしないよう求める看板を設置したりする対応を検討するとした。

 同省は実用化に向けたニーズや課題をつかむため、実験場所の周辺住民に複数回乗車してもらう必要があるとし、本年度の実験は1〜2カ月程度とする考えを示した。引き続き中山間地を会場とし、時期や具体的な場所は今後検討するとしている。

 この日は実験で乗車した住民1240人に行ったアンケート結果も公表。自動運転技術を「信頼できる」(「やや信頼できる」を含む)と回答した人は乗車前が41%だったのに対し、乗車後は70%に高まったとした。

(5月15日)

長野県のニュース(5月15日)