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墜落の県消防防災ヘリ 放射性物質内蔵部品が不明

 原子力規制委員会は14日、昨年3月の県消防防災ヘリコプター墜落事故の際、機体のドア付近に取り付けられていた放射性物質を内蔵した非常口表示板8個のうち1個が見つかっていないと発表した。表示板には、文字を光らせるために密封されたトリチウムが使われているが、短時間であれば手で触れても健康に影響のないレベルという。県消防防災航空センター(松本市)は、県警が押収した機体の中にあるとみて、返却後に改めて捜す。

 同センターによると、表示板は事故発生2日後の昨年3月7日に、県警が墜落現場で8個のうち6個を回収。その後、押収した機体から同年6月5日にさらに1個を発見した。原子力規制委は「機体周辺や事故現場周辺で測定した放射線量は、自然界にもともと存在する放射線量と同程度」としている。

 残る1個は見つからず、同センターは同年8月2日に原子力規制庁に連絡した。

 原子力規制委は今月9日の会合で、放射性物質が所在不明になった場合の放射線障害防止法に基づく報告などの運用方法を変更。これまでは原子力規制庁に連絡後、放射性物質を発見、回収できないと判断した時点で原子力規制委に報告するとしていたが、「おおむね1週間程度で回収できなかった場合」に原子力規制委への報告が必要となった。同センターは14日に原子力規制委に報告した。

 県はこれまで、非常口表示板が見つかっていないことを公表していなかった。同センターの滝沢重人所長は「原子力規制庁と連絡を取り合い、人体への影響が少なく、回収機体の中に残っている可能性が高いことから公表しなかった」としている。

(5月15日)

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