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同じ事故で元被告を在宅起訴 地検佐久支部

 佐久市の市道で2015年3月、近くの中学3年、和田樹生(みきお)さん=当時(15)=を乗用車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で禁錮3年、執行猶予5年の判決が確定した元被告の男性会社員(45)=北佐久郡御代田町=について、地検佐久支部が14日までに、同じ事故での道交法違反(速度超過)の罪などで在宅起訴していたことが分かった。和田さんの遺族が、現場近くの防犯カメラ映像の解析結果などを基に長野地検に告訴していた。遺族は、今回有罪判決が出れば、執行猶予が取り消される可能性があるとしている。

 裁判では同じ事件を2度裁くことを禁じた「一事不再理」の原則があるが、信州大経法学部の三枝有教授(刑事法)によると、自動車運転処罰法違反罪と道交法違反罪は「併合罪」の関係にあり、一般論として別々に起訴することは可能という。地裁佐久支部で同日開かれた初公判(勝又来未子裁判官)で、被告は起訴内容の一部を否認。弁護側は一事不再理の原則を主張しており、公判の争点となりそうだ。

 起訴状によると、被告は15年3月23日午後10時7分ごろ、佐久市佐久平駅北の市道で、法定の最高速度を36キロ超える時速96キロで乗用車を運転したとされる。死亡事故はこの際に起きた。検察側は、17年8月10日ごろ、同市前山の駐車場で可視光線透過率が保安基準に適合しない装飾板を乗用車の窓ガラスに装着するなどして改造した道路運送車両法違反(不正改造)の罪でも起訴した。ともに遺族の告訴に基づく。

 検察側は自動車運転処罰法違反罪の起訴の際、起訴状で法定速度(60キロ)を超える「70〜80キロ」で走行していたと指摘しつつ、道交法違反(速度超過)罪では起訴していなかった。遺族は、15年9月の執行猶予付き判決を不服として検察側に控訴するよう求め、4万人超の署名を提出したが、検察側は控訴を見送っていた。

 弁護側は、自動車運転処罰法違反罪の公判で速度超過が指摘された上で判決が確定していると主張。不正改造については、改造とまで言える状況ではないとした。

(5月15日)

長野県のニュース(5月15日)

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