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ビール醸造、伊那で挑む 信大農学部・大学院で学んだ愛知出身女性

瓶詰め用の機械を点検する冨成さん瓶詰め用の機械を点検する冨成さん
 愛知県岡崎市出身の冨成和枝さん(31)が今春、伊那市に移住し、クラフトビール(地ビール)の醸造所を創業しようと準備を始めた。冨成さんは南箕輪村の信州大農学部と大学院修士課程で乳酸菌などを研究。愛知県内のクラフトビール会社で今年3月末までの4年間、ビール製造などを学んだ。学生時代を過ごし、愛着のある伊那市でビールを醸造し、伊那谷の人に味わってほしい―と10月の開業を目指している。

 醸造所にするのは、数年前までリンゴの加工所だった同市西箕輪の平屋の建物。広さは約100平方メートルで、今後、醸造用タンクを購入し、内装を改修する。建物横のガレージも修理し、製品化したビールの販売や飲食できるスペースを設ける考えだ。

 冨成さんはビール会社に勤務する前、愛知県の食品メーカーで働き、調味料の商品開発などを担当。地元農家と話す中、規格外の野菜が大量に廃棄されていることを知った。「傷や汚れがあっても味は変わらないのに」。規格外の農産品を活用したいと考えていた時に出合ったのがクラフトビールだった。

 「ビール造りは酵母やホップの種類で味や香りが大きく変わり、フルーツなども加えられる。自由度が高く地元の素材を盛り込むのにうってつけだと思った」と冨成さん。ビール会社時代に製造を学び、「ビール造りの奥深さや楽しさを知った」と振り返る。

 中川村産マイヤーレモンや伊那谷産のコメ、大鹿村産の山塩などを使った5種類ほどのビール製造を予定。冨成さんは「地元の産品を使い、飲みながらゆっくり時間を過ごせるようなビールを目指したい」と意気込んでいる。

(5月18日)

長野県のニュース(5月18日)