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夜の強い揺れ 栄村緊張

強い揺れを受け、障子やふすまが散乱した長瀬公民館=25日午後11時45分、栄村強い揺れを受け、障子やふすまが散乱した長瀬公民館=25日午後11時45分、栄村
 「ドカーン」。突然突き上げるような揺れが県北部を襲った。25日夜、下水内郡栄村で最大震度5強を観測した地震。民家や店舗で棚から物が落ちるなどの被害が出て、村内では一時、30人以上が公民館に避難した。同村は東日本大震災翌日の2011年3月12日、最大震度6強の県北部地震で大きな被害を受けている。「7年前以来の揺れだ」と不安がる村民もいた。

 同村堺の長瀬公民館では、地震で2階の窓1枚が外れて落下。壁にはひびが見られ、ふすまや障子計10枚ほどが散乱した。長瀬区の斉藤健一区長(67)によると、地震後に公民館には一時、30人ほどが避難。水田に亀裂が入ったり家の壁が崩れたりした被害を不安そうに話す人もいたという。

 近くの1人暮らしの男性(61)は、自宅2階の壁に長さ30センチほどのひびが入った。男性は「物がたくさん落ちて大変」と深夜まで掃除を続けた。近くの道路には、のり面から落ちたとみられる小石から直径60センチほどまで大小の石が、約50メートルにわたって散乱していた。

 同村北信のコンビニエンスストア「Yショップ朝日屋」では、日本酒の一升瓶5本が商品棚から落ちて割れたほか、ガラス張りの冷蔵ケースの扉が開き、缶ビールやペットボトル飲料など約100本が床に落ちた。オーナーの樋口秀孝(ひでたか)さん(68)は「缶がへこんでしまい、売り物にならなくなった」と肩を落とした。

 同村北信の温泉宿泊施設「トマトの国」では、施設入り口付近の柱に長さ1メートルほどのひびが複数入り、売店の棚の菓子が数点落下。受付にいた従業員の阿部洋平さん(28)は「15秒くらいの横揺れがあった」と振り返った。

 同村豊栄で酒屋を営む滝沢清さん(78)は店舗兼自宅で、「ドカーン」という下から突き上げるような衝撃の後、30秒ほど縦揺れを感じた。自宅では食器が、店舗では冷蔵庫内のビール瓶などが落ちた。「11年の地震の時はたくさん割れたが、今回は割れてはいないようで良かった」と胸をなで下ろした。

 同村秋山郷の温泉旅館では建物がガタガタと音を立て、50代のおかみは「県北部地震の余震以来の揺れだ」と身構えた。その後も小さな揺れを複数回感じ、「今晩は落ち着かない気持ち」と心配した。

 村役場には多くの職員が駆け付けて情報収集などに当たったが、地震の影響で天井から水漏れが発生し、エレベーターが停止。森川浩市村長は11年の県北部地震を念頭に「何でまた栄村に」と困惑しつつ、「今のところ、人的被害がなくてほっとしている」と話した。

 県北信建設事務所は26日朝、明るくなるのを待って道路や堤防などに被害がないかどうかパトロールする。

(5月26日)

長野県のニュース(5月26日)