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専門家「今後も地震続く可能性」 断層帯の飯山以北

墓石の倒壊状況を調査する信州大の大塚勉教授=26日午後4時18分、栄村堺墓石の倒壊状況を調査する信州大の大塚勉教授=26日午後4時18分、栄村堺
 下水内郡栄村で震度5強を観測した25日夜の地震について、複数の専門家が26日、長野市付近から千曲川、信濃川沿いに新潟市付近まで連続する断層帯の一部で起きたとの見方を示した。断層帯の飯山市以北では近年、新潟県中越地震(2004年10月)や県北部地震(11年3月)が相次いでおり、今後も地震が起こりやすい状態が続く可能性があると指摘している。

 「今回の地震は、県北部地震の震央(震源の真上)より8キロほど南で起きた」。26日、栄村に入って被害状況を調べた信州大全学教育機構の大塚勉教授(62)=地質学=はそう説明。断層面が押されて上下にずれる「逆断層型」に、水平方向にずれる「横ずれ」も伴って地震が起きた―とメカニズムを解説した。

 信大の塚原弘昭名誉教授(73)=地質学、千曲市=も「県北部地震と同じ力の働き方によって起きた」と同様の見方。広内大助・信大教育学部教授(47)=地理学=は「(長野盆地の西の縁に沿って分布する)長野盆地西縁断層帯と十日町断層帯の間は複雑な地質構造になっており、その地中の活断層がずれた可能性がある」とみる。

 塚原名誉教授は、善光寺地震(1847年)があった長野市付近から千曲川、信濃川に沿って新潟市やその北の日本海に続く断層帯では、過去に地震の規模を示すマグニチュード(M)が7以上の大規模な地震が複数発生していると指摘。ただ、飯山市以北から新潟市までの地域はM7台の地震は起きておらず、「エネルギーが十分に解放されていない。今後も断層が動く可能性がある」とする。

 25日の地震はM5・2と推定され、新潟県中越地震や県北部地震はM6台だった。大塚教授は「今後もこの地域でM6を超える地震は起こる可能性はあり、M5台はさらに高頻度で起きる」とみる。

 一方、今月12日に長野市や大町市、上水内郡小川村で最大震度5弱を観測した地震との関連は、直接ないとの見方が多い。塚原名誉教授は「断層帯が異なる」と今回の地震との関係性を否定し、広内教授も「同じ地質構造になく関連はない」と説明。大塚教授は「直接的な関連はないが、県北部で地震が起きやすい状態になっていることは否定できない」とした。

(5月27日)

長野県のニュース(5月27日)