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御嶽山噴火災害 都内で初の写真展

噴火で犠牲になった夫が当時着ていた衣類を出展した伊藤さん(手前)。「災害の風化を防ぎたい」と願う=29日、東京都目黒区噴火で犠牲になった夫が当時着ていた衣類を出展した伊藤さん(手前)。「災害の風化を防ぎたい」と願う=29日、東京都目黒区
 2014年9月に起きた御嶽山噴火災害の被災者家族らでつくる「山びこの会」は29日、噴火災害を伝える初の写真展を、東京都の目黒区美術館で開いた。噴煙にのみ込まれる登山者の姿をはじめ、生存者や犠牲者の遺族らから集めた写真、火山灰にまみれた登山靴といった遺品など70点余を展示。死者58人、行方不明者5人を出した戦後最悪の火山災害を風化させず、火山防災への関心を高める目的だ。

 秋晴れでにぎわう山頂に突如現れた噴煙をぼうぜんと見上げる登山者、迫り来る噴煙から逃げる様子など写真の数々が、噴火のすさまじさを物語る。行方不明者の捜索、慰霊登山などに取り組む同会の歩みや会報、噴火を伝える信濃毎日新聞の紙面や写真の展示コーナーもある。

 「山びこの会」で活動してきた東御市の伊藤ひろ美さん(57)は、犠牲になった夫の保男さん=当時(54)=が身に着けていた衣類や登山靴を出展した。「あの時の悲しみや怒りの感情は今も消えない。噴火の怖さを目で見て実感してほしい」と語った。

 犠牲者には首都圏や中京圏などから訪れていた人も多く、火山への認識を高めてもらおうと今回は都内の会場を選んだ。訪れた都内の女性(75)は「噴火の怖さが伝わり衝撃を受けた。まだ行方不明者がいることも再認識し、忘れちゃいけない災害だと思った」と話した。

 6月3日まで。午前10時〜午後6時(3日は午後4時まで)。入場無料。

(5月30日)

長野県のニュース(5月30日)