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リニア JR東海「シールド工法可能」 風越山トンネル一部区間

 JR東海は6日夜、飯田市を通るリニア中央新幹線風越山トンネル(5・6キロ)の一部区間の掘削について、地下水への影響が小さいとされる「シールド工法」の適用が可能と、市内で開いた住民説明会で伝えた。掘削機が直線的に進む工法のため、住民の生活圏に近いリニア県内駅予定地(飯田市上郷飯沼北条・座光寺)のすぐ西側のトンネル出入り口から掘削残土が出る。残土運搬などの課題については、今後さらに検討し、本年度中に結果を示すとした。

 JRによると、同工法は先端のカッターが回転する筒状の掘削機を使用。コンクリートで周りを密閉し、水や土がトンネル内に入るのを防ぎながら掘り進める。県内のリニアトンネル工事は、火薬による発破などで掘削する「ナトム工法」で進めており、シールド工法の適用は今のところない。

 JRは2015年11月、風越山トンネルの一部区間は地質がもろく、トンネル上部で地下水を使用する住民も多いとし、シールド工法を検討すると住民らに説明。計15カ所のボーリング調査で地質や地下水位を確認し、シールド工法が適していると判断したとしている。

 ナトム工法で掘る場合、残土はリニア駅予定地の北側に延ばす「土曽川(どそがわ)非常口」から排出されるが、シールド工法だと、生活圏に近いトンネル出入り口から残土が出るため、地元の上郷飯沼北条地区の住民らが影響を懸念している。

 JRは残土の搬出方法について、トンネル出入り口から北側に約300メートルの長さのベルトコンベヤーを設置し、土曽川非常口付近に設ける施工ヤード(作業場)まで運ぶことを検討していると説明。運搬にはリニア駅へのアクセス道路として県が新設する「座光寺上郷道路」の利用も、県と協議するとした。

 この日の説明会は、北条地区に隣接する座光寺地区で開き、住民約60人からは掘削の騒音対策などについて質問があった。北条地区での説明会は7日夜に開く。

(6月7日)

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