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志賀高原の自然保護強化 国立公園の開発規制地域4・4倍拡大案

 環境省は7日、上信越高原国立公園のうち下高井郡山ノ内町などの志賀高原地域(2万4986ヘクタール)について、開発を規制する「特別地域」を現状の4・4倍に当たる2万1170ヘクタールに拡大し、自然保護を強化する変更案を公表した。現状では、開発する場合、同省への届け出のみの「普通地域」が81%を占めているが、変更案では許可が必要な特別地域が85%に達する。

 上信越高原国立公園は全体では長野、群馬、新潟3県にまたがり14万8千ヘクタール余。志賀高原地域は下高井郡木島平村、野沢温泉村、下水内郡栄村にもかかる。

 変更案では、特別地域のうち、特に優れた景観を保持し最も厳しい規制が必要な「特別保護地区」は現状の711ヘクタールから2914ヘクタールに拡大。山ノ内町では、イヌワシなど貴重な野生動物が生息する「魚野川源流部」や、カルデラ地形に多数の池や湿地帯がある特異な景観を有する「志賀山」を加える。

 特別保護地区に準ずる第1種特別地域には、天然ブナ林がある栄村の「鳥甲山及び遠見山」や、多くの湿原植物が生息する木島平村の「北ドブ湿原」など計6230ヘクタールを新たに指定する。

 環境省国立公園課によると、志賀高原地域は1949(昭和24)年の国立公園指定以来、抜本的な見直しが行われてこなかった。同課は「見直しで現状に合った景観保全を進められる」とする。特別地域内では新築のほか、増改築も環境省の認可が必要となるが、一般財団法人和合会や共益会など地元の地権者との調整は終わっているという。

 環境省は7月6日まで変更案について意見公募。手続きが順調に進めば年内に正式決定する。

(6月8日)

長野県のニュース(6月8日)