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日本電産サンキョーが伊那に新工場

伊那事業所に建設している新工場の完成予想図伊那事業所に建設している新工場の完成予想図 増産する半導体ウエハー搬送用ロボット増産する半導体ウエハー搬送用ロボット
 日本電産サンキョー(諏訪郡下諏訪町)は、伊那市の伊那事業所敷地内で、半導体ウエハーの搬送用ロボットを生産する新工場を8月に完成させる。半導体の需要が世界的に高まり、製造装置の増設が活発になっているのを受け、ロボットの生産能力を2・5倍に引き上げる。半導体ウエハー搬送用ロボットの開発・製造を手掛ける米ジェンマーク社を5月に子会社化したのと合わせ、同事業の強化を進める。

 新工場は鉄骨平屋約3300平方メートル。内部の大半をクリーンルームとし、ロボットを組み立てるための機器や検査装置などを導入する。今年1月に着工し、8月に完成、9月ごろの稼働を予定する。新工場建設に合わせて既存工場のレイアウトも見直し、生産効率を高める。総投資額は約30億円。ロボットの月産能力を現在の約200台から約500台に引き上げる。

 半導体の需要は、スマートフォンやデータセンターなどに加え、電装化が進む自動車や、IoT(モノのインターネット)関連市場向けなどに拡大が続く。設備投資が活発化し、日本電産サンキョーにも搬送用ロボットの引き合いが増えている。

 同社は大型液晶ガラス基板の搬送用ロボットで世界シェア約80%を占めるが、構造が似ている半導体ウエハー用ではシェアが高くないという。ロボット事業を統括する福島訓取締役常務執行役員は「市場全体の拡大に加え、シェアを高めることで事業を伸ばせる余地が大きい」とする。

 ジェンマーク社は1989年設立で、IoT関連分野向けのロボット開発などに強みがある。サンキョーは子会社化によって製品ラインアップの充実を図り、ジェンマーク社が北米やアジア、欧州などに構築している販売・サービス網も活用して、グローバルな営業展開を進める。

 福島取締役は「販路拡大には、顧客の要望に応える開発力が何よりも重要になる。サンキョーとジェンマーク社の強みを生かしながら、開発態勢を今まで以上に強化していく」としている。

(6月12日)

長野県のニュース(6月12日)