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ライチョウ縄張り数減少 県の保護回復事業評価 5ヵ所中4ヵ所で

 県環境審議会の希少野生動植物保護対策専門委員会は12日、県が2008年度に決めたライチョウの保護回復事業計画について初の評価検証を実施した。県は、生息数の目安となる縄張り数の調査について5カ所の結果を報告。09年に108確認した北アルプス乗鞍岳で17年は68にとどまり4割弱減少するなど、4カ所で減少した。委員側は、捕食者対策や保護に携わる人材の育成といった効果的な取り組みを続ける必要がある―と指摘した。

 保護回復事業計画は、ライチョウの生息環境の保全や減少域での個体数増加を目的に作成。生息環境の分析や保全に関する普及啓発活動、ライチョウの繁殖への被害を防ぐためのカラスの捕獲推進など8項目の取り組みを盛っている。

 長野市内で開いた専門委の会合で県が示した5カ所の縄張り数の調査結果によると、北アルプス常念岳一帯では1979(昭和54)年の82が2015年に40に半減。ライチョウの生息域の南限付近に当たる南アルプス上河内岳でも07年の9から14年は6となった。

 会合では、縄張り数の推移などを踏まえ県などが行った自己評価を基に、学識経験者らの委員が意見を交わした。委員の一人は、テンを捕獲した結果、ライチョウのひなの生存率が向上した調査結果を説明。効果的な捕食者対策を求めた。

 保護回復事業計画は県民の参加を重視しており、県は15年度、保護活動に協力するボランティアを養成する「ライチョウサポーターズ」を開始。登録者数が326人となった。委員からは「具体的にどういった人材が必要なのかを明確にする必要がある」との意見が上がった。

 今後、評価検証の内容を県環境審議会に報告する。

(6月13日)

長野県のニュース(6月13日)