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「声聞けてうれしい」弟が会見 御嶽山噴火119番音声開示

開示された大図和彦さんの119番の音声を聞き、心境を語る弟の純司さん=12日、愛知県碧南市開示された大図和彦さんの119番の音声を聞き、心境を語る弟の純司さん=12日、愛知県碧南市
 御嶽山噴火で行方不明になっている愛知県碧南市の運送業、大図和彦さん=当時(49)=が噴火当日、木曽広域消防本部(木曽郡木曽町)に119番通報した際の音声記録が家族に開示されたのを受け、弟の純司さん(50)が12日、同市で記者会見した。純司さんは「声を聞くことができてうれしい。体は戻っていないが、『お帰り』という気持ち」とする一方、「死を受け止めなくてはいけないつらさもある。これで区切りを付けたい」と話した。

 音声記録は8日に碧南市の実家に届き、同日中に家族や親戚ら4人で聞いた。純司さんによると、音声記録は2014年9月27日午前11時52分に御嶽山が噴火した後の同日午後4時半ごろからの数分間。詳細は明らかにしていないが、「噴石が頭と腰を直撃して動けない」「早く助けに来てほしい」といった言葉が聞き取れた。「取り乱すことなく、落ち着いた声で話していた」という。

 純司さんらは、和彦さんの被災場所の手掛かりを得るため開示を求めてきた。今回は音声記録と共に、携帯電話の発信域の情報も開示されたが、「これで区切りにしようと思うので、すぐに(和彦さんを)探しに行かないつもり」と複雑な思いを語った。

 純司さんら家族は15年8月、木曽広域連合(木曽町)に情報公開請求をしたが、当時の関係条例は本人以外への開示を認めていなかった。家族らは、和彦さんの同級生が集めた4100人余の署名を木曽広域連合に提出。木曽広域連合は5月末に本人以外の家族にも開示できるよう関係条例を改正した。家族らの4回目の請求を受け、音声記録は開示された。純司さんは「もう少し早く公開してくれていたら、もっと早く気持ちが整理できた」とも述べた。

(6月13日)

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