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障害者への強制不妊手術 聴覚障害の県内2女性が被害の可能性

 旧優生保護法(1948〜96年)下の障害者への不妊手術問題で、聴覚障害のある県内の女性2人が強制不妊手術を受けた可能性があることが13日、県聴覚障害者協会(長野市)の実態調査で分かった。協会が加盟する全日本ろうあ連盟(東京)による全国調査の一環で判明。県内で強制手術を受けた可能性があると、本人や家族に確認した例は初めて。協会の調査は継続中で、さらに人数は増えると見込んでいる。

 協会によると、不妊手術を強制された可能性があるのは、現在も県内で暮らす60代と70代の女性。70代女性は当時、結婚後に妊娠したが親族が出産に反対し、中絶手術を受けた。その際、不妊手術も受けさせられたとみられる。60代の女性は結婚前に不妊手術を施されたとみられ、結婚後に女性が妊娠しないことに疑問を抱いた夫が、女性や親族に聞いて分かったという。

 今後、手術を受けた場所や時期など詳しい事実関係を2人から聞き取る予定。ほかに少なくとも8人について不妊手術を受けさせられたとの情報があり、調査を予定している。8人の性別については明らかにしていない。

 旧法は知的障害や精神疾患のほか、聴覚障害者や視覚障害者への不妊手術を認めていた。全日本ろうあ連盟は3月、強制などの被害実態を把握するため、初の全国調査を開始。県聴覚障害者協会も5月ごろ本格的に県内の調査を始めた。連盟が今月9日、11道府県の男女70人が不妊手術や人工妊娠中絶を強制された可能性があるとの回答が寄せられている―との中間まとめを公表したが、今回判明した長野県の2人は含まれていなかった。

(6月14日)

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