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磨き上げられた珠玉の言葉は時空を超えて人々の心に染み入る。小林一茶は生涯に2万を超える句を残した。今も未知の秀句が発見されている。矢羽勝幸さんは一茶の周りに集った優れた無名の俳人とともに発掘し、世に紹介してきた

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昨日の信毎賞贈呈式。矢羽さんは受賞スピーチで一茶の全句集刊行を「いつか誰かがやらねば」と語った。平昌五輪で金、銀メダルの小平奈緒さんも「自分が信じる道」のゴールはまだ先にあるのだろう。「さらなる高みを目指したい」と決意を見せた

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切磋琢磨(せっさたくま)したのは親友の李相花(イサンファ)選手(韓国)ばかりではないという。同僚や家族ら関わってくれた全ての人たちの素晴らしいところが自分にも還元されたと考えている。高木菜那さんは所属する日本電産サンキョーの先輩や同僚と磨き合い、平昌で金メダル2個という実りを得た

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小平さんのふるさと茅野市の縄文遺跡は黒曜石の加工・流通の拠点だった。縄文人が矢尻作りの技術を学ぼうと諏訪に集まったとの学説も。DNAゆえか「ものづくり」は今や産業の基盤だ。NPO法人諏訪圏ものづくり推進機構が活性化の一翼を担う

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「諏訪圏工業メッセ」を主管し人材育成にも力を注ぐ。「若い人は切磋琢磨し挑戦してほしい」と理事長の宮坂孝雄さん。平昌金メダルの菊池彩花さんも後進を育成する立場に変わった。現役時代の「つらかった経験」が糧にもなろう。原石を磨き上げ世界に光を放つ選手を育ててほしい。

(7月6日)

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