長野県のニュース

松本の現場 「静かな生活を」

松本サリン事件の現場となった駐車場周辺=6日午後0時27分、松本市北深志松本サリン事件の現場となった駐車場周辺=6日午後0時27分、松本市北深志
 1994年6月27日夜、松本市北深志の住宅街で猛毒の化学物質「サリン」を噴霧した松本サリン事件では、8人が死亡、約600人が重軽症を負った。松本智津夫死刑囚らの死刑執行が伝えられた6日、現場周辺には大勢の報道陣が集まり、近隣住民らは地域に大きな傷を残した事件への思いを語った。

 「最後まで事件の真相は明らかにならなかった。被害者や関係者の方々はやりきれない思いがあるのではないか」。地元の徒士町町会の佐藤文俊町会長(75)は事件当時、ガス漏れが疑われるなどしたが「何が起きたのか全く分からなかった」と振り返る。

 当日は全ての窓を閉め切っていたため被害を受けることはなかったが「もし開けていたら」と今も恐怖を感じる。「この地域は本来、静かな場所だった。住民にそれぞれの思いはあるだろうが、静かな生活を取り戻したいというのが願いだと思う」と話した。

 当時、事件で3人が死亡したアパートに1年ほど前から住む男子大学生(21)は、入居する前後に、自分が生まれる前に起きた松本サリン事件について調べたという。「ここが現場だったんだということはいつも感じる。カルト集団が大勢の人の命を奪ったのだから、早く執行してほしいと考えていたので良かったのではないか」と話した。

(7月6日)

長野県のニュース(7月6日)