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豪雨災害 引き続き厳重な警戒を

 2年続けて、梅雨末期の豪雨災害である。西日本を中心に、亡くなる人、行方不明の人や、住まいを失う人が増えている。

 雨はしばらく降り続きそうだ。国や自治体は行方不明者の捜索や孤立している人の救援に全力を挙げてもらいたい。

 長野県内も警戒が怠れない。空模様に細心の注意を向けて安全を確保したい。

 梅雨の末期は大雨に見舞われやすい。南海上の湿った空気が勢いを増し前線に吹き付けてくるからだ。長野県内で13人の死者・行方不明者を出した2006年7月の豪雨、九州北部を襲った12年7月の豪雨、そして同じ九州北部に大きな被害を出した昨年7月の豪雨はこの降り方だった。

 九州北部は同じタイプの災害に繰り返し見舞われている。福岡県には昨年の豪雨による仮住まいをいまも続けている人がいる。気持ちを強く持って困難を乗り越えてほしいと願うばかりだ。行政は支援を強化してほしい。

 今回、1時間降水量で60〜90ミリ程度を観測している地点が少なくない。高知県香南市付近ではレーダー解析で100〜120ミリ以上降ったとみられている。

 気象庁が発表している雨の降り方の「イメージ」によると、時間当たり50〜80ミリは「滝のように降る」、80ミリ以上は「息苦しくなるような圧迫感がある」とされている。西日本で続いている雨の激しさが実感として分かる。

 この雨で沖縄県では、14世紀に築城され世界遺産に登録されている今帰仁(なきじん)城跡の石積みが崩落し、県民に衝撃を広げている。

 気象庁はこれまでに長崎、広島、京都、岐阜などの府県に大雨の特別警報を出している。50年に1度のレベルの降水量が予想されるときに発する警報だ。

 5年前の運用開始以来、鬼怒川の堤防が決壊した15年の関東・東北豪雨、昨年の九州北部豪雨など発表が相次いでいる。日本列島が大雨に見舞われやすくなっていないか、気にかかる。

 梅雨前線は引き続き九州から四国、本州付近に停滞する見通しだ。気象庁は長野県を含む東日本に対しても、雨に警戒するよう呼び掛けている。

 長引く雨で地盤も緩んでいる。小降りになった場合でも警戒を怠れない。市町村が発表している洪水ハザードマップ(災害予測地図)を基に、いま住んでいる場所にどんな危険があるか、万一のときどこにどうやって避難するか、改めて確認しておきたい。

(7月8日)

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