長野県のニュース

久石さん、長野市芸術館芸術監督を退任へ

8日の演奏会で話す久石さん=長野市芸術館8日の演奏会で話す久石さん=長野市芸術館
 長野市芸術館の芸術監督を務めている作曲家久石譲さん(67)=中野市出身=が、来年3月の任期満了で芸術監督を退任する意向を芸術館側に伝えていることが9日、分かった。長野市内で開催中の音楽祭「アートメントNAGANO」のプログラムの一環で、8日に同館で開いた演奏会では、「多分、この夏が最後のコンサートになる」と述べていた。

 久石さんは6月の信濃毎日新聞の取材に、任期満了後を見据え、「きちんとやっていきたいという気持ちと、(忙しさなどから)やっぱりちょっとしんどい部分もいっぱいある。自分がどこまでやれるかを考え、結論を出したい」と話していた。

 8日の演奏会では、芸術館拠点の室内管弦楽団「ナガノ・チェンバー・オーケストラ(NCO)」による16日の第7回定期演奏会で、自身が指揮するベートーベンの交響曲全曲演奏が完結することなども挙げ、「このホールでの、取りあえず最後の僕のコンサートになる」とした。久石さんの所属事務所は「任期満了であるということしか現時点でお話できない」としている。

 加藤久雄市長は取材に、「まだまだ力を発揮していただけるものはたくさんあると感じていたので寂しい。久石さんが築いたものを礎に、芸術館をより発展させていけるようにしたい」と述べた。

 同館の山本克也総支配人は「今後もより良いプログラムを作っていけるよう、任期満了まで相談させてもらう」とする一方、来年度以降の態勢やアートメントNAGANOの実施などは「未定」と説明。退任後も、何らかの形で同館の活動に関わってもらうことを検討しているとした。久石さんの事務所も「(同館側と)じっくり話して決めていきたい」とした。

 久石さんは、芸術館開館前の2013年10月に芸術監督に就任。「日常に芸術を」をコンセプトに掲げ、芸術音楽と娯楽の意味を併せた造語「アートメント」を発案した。多彩な公演を組む毎夏の「アートメントNAGANO」の企画や、NCOの定期演奏会などを主導してきた。09年に第16回信毎賞や紫綬褒章を受けた。

(7月10日)

長野県のニュース(7月10日)