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モーター技術で介護に参入へ 御代田の東京モートロニクス

試作した電動車いす。モーターや制御装置がコンパクトなため、そのまま折り畳める(右)試作した電動車いす。モーターや制御装置がコンパクトなため、そのまま折り畳める(右)
 モーター製造の東京モートロニクス(北佐久郡御代田町)は、介護・医療分野への参入を狙って電動車いすを試作した。釣りざおに使う電動リール用などの開発・製造で培った小型で高トルク(回転力)のモーターを製造する技術を応用。介護・医療分野は、高齢化の進展で市場拡大が見込めると判断した。介護用品メーカーとの連携による早期の商品化を目指す。

 試作したのは、手動の車いすに取り付けるだけで電動化できるモーター機構。重さは制御装置とバッテリーを合わせても5キロほどに抑えた。モーターは後輪に連結。ハンドル代わりのジョイスティックと呼ばれる操作棒を動かすことで操作できる。折り畳み式の車いすに取り付けても、取り付け前と変わらず折り畳めるように工夫した。

 電動車いす用モーター機構を試作するきっかけは、2年前の「超多極ブラシレスモーター」の開発。薄型・軽量にもかかわらず回転力が強く、応用分野を探す中で車いすに着目した。商品化した際の販売価格は未定だが、中国の協力工場に製造を委託することで価格を抑える計画だ。

 東京モートロニクスが製造するモーターは、国内釣り具メーカーの電動リールの最高機種にも採用されている。「超多極ブラシレスモーター」は日本と米国、中国で特許を出願中。長谷部洋一社長は「企業同士の取引では、付加価値の高さを強みとしてきた。電動車いすは、その技術を応用できる分野」と説明。販売提携先が決まり次第、量産に入りたい考えだ。

 同社の2017年9月期の売上高は約3億5千万円。モーターはロボット関連メーカーにも供給しており、超多極ブラシレスモーターもロボット向けに引き合いがあるという。10月18〜20日に諏訪市で開かれる工業専門展示会「諏訪圏工業メッセ2018」に初出展し、自社技術をアピールする計画だ。

(7月11日)

長野県のニュース(7月11日)