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リニア「ガイドウェイ製作・保管」 松川町の作業場は困難に

ガイドウェイの「ヤード」建設についての報告があった会合=10日夜、松川町ガイドウェイの「ヤード」建設についての報告があった会合=10日夜、松川町
 JR東海のリニア中央新幹線計画で、「ガイドウェイ」製作・保管ヤード(作業場)の候補地となっている下伊那郡松川町上片桐の農地について、町は10日、ヤード造成の前提となる農業振興地域からの除外が困難な状況になっていると明らかにした。JRはヤードを造成する場合、リニア工事で発生する残土を使うことを条件にしている。町は、ヤード撤去後に企業団地として活用する計画で、住民に説明していた。

 同日夜に地元で開いた地権者向け会合で説明した。出席者からは批判が相次ぎ、町は10月までにヤード建設の可否の結論を出したいと釈明した。

 町産業観光課によると、同課担当者はこの土地について、農振除外が可能な「第2種農地」と認識しており、鉄道のレール部分に当たるU字形の構造物「ガイドウェイ」のヤードとして活用できると判断。2016年にヤード候補地として県に情報提供し、JR側と協議を進めてきた。町によると、造成に使う残土量は約20万立方メートル。町はこの用地約3ヘクタールを含む計約7ヘクタールの農地を買い取り、企業団地にする計画を示していた。

 ところが、県などと協議している中で、この候補地が生産性の高い「第1種農地」に区分される可能性が高く、農振除外の手続きが現状では困難であることが判明したとしている。

 吉沢澄久副町長は10日夜の会合で「詰めの甘さがあり、大変申し訳ない」と陳謝。同課は、昨年成立の農村産業法や地域未来投資促進法の適用で農振除外できるとの見方を示したが、両法の適用に必要な具体的な誘致企業の決定などは、めどは立っていないとした。

 JRは遅くとも21年度までのヤード造成の着工を想定しているとし、町は今年10月までに方針を出すとした。

(7月11日)

長野県のニュース(7月11日)