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宮城の語り部高校生が講演 「防災伝える輪を広げて」

 大阪府枚方市で、東日本大震災の被災体験を語る宮城県石巻西高3年の相沢朱音さん=27日  大阪府枚方市で、東日本大震災の被災体験を語る宮城県石巻西高3年の相沢朱音さん=27日
 小学5年の時に東日本大震災で被災し、語り部活動を続ける宮城県石巻西高3年の相沢朱音さん(18)が27日、大阪府枚方市で中学生ら約160人を前に講演し「防災を伝える輪を広げて」と語り掛けた。

 津波で宮城県東松島市の自宅を失い、一番の仲良しだった同級生が犠牲となった。前日の帰り道、ちょっとしたことでけんか別れした。「なんで私なんかが生きていて、あの子が死んでしまったの」。生きる意味が見いだせず、ふさぎ込むようになった。

 転機は中学3年の時。三重県の中学生との交流会で被災体験を語ったことをきっかけに「親友の死を悪い出来事のまま終わらせないためにも、震災を後ろ向きに捉えず、伝えていきたい」と思うようになったという。以来、宮城県内外で語り部活動を続けてきた。

 講演で、震災前後の東松島市を撮った写真をスライドで映しながら体験を語った相沢さんは「災害を経験していない人でも語り部になれる。防災について考えたことを、友達や家族に伝えてほしい」と呼び掛けた。

 終始、笑顔で言葉をつないだが、講演の最後に「笑っていないと(つらくて)話せない」と打ち明けた。「みんなの大切な人が明日、いなくなってしまうかもしれない。今日を大切に生きて」。涙をこぼし、訴えた。

(1月27日16時24分)

暮らし・話題(1月27日)