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伝統の技や美を気軽に 日本橋に舞台付き飲食店

 狂言師の野村萬斎さんが「三番叟」を舞ったこけら落としの特別公演=東京都中央区の水戯庵  狂言師の野村萬斎さんが「三番叟」を舞ったこけら落としの特別公演=東京都中央区の水戯庵
 食事をしながら能や狂言などを楽しめる舞台付きレストラン「水戯庵」が東京・日本橋にオープンした。若い世代や外国人観光客らが気軽に伝統芸能に触れられる場所を目指すという。

 店があるのは約千平方メートルの広場「福徳の森」の地下。京都のお香の老舗「松栄堂」のお香の匂いに導かれ入店すると、約5・4メートル四方の本格的な舞台を取り囲むように、カウンターやソファなど56人分の客席スペースが広がる。

 舞台では能や狂言、日本舞踊など約20分の公演が日替わりで1日4回行われる。客席との距離が近く、こけら落としの特別公演では、「三番叟」を舞った狂言師の野村萬斎さんの息遣いが聞こえてきそうな迫力。萬斎さんは「音響が良く、一体感を持ちやすい」と満足げだった。

 ランチやディナーには江戸時代創業の「すし栄」の江戸前ずし、午後のティータイムでは、京菓子の老舗「老松」の和菓子などを提供。料金は座席によって異なり6500~1万8千円。午後8時半以降は予約なしで入店でき、アラカルトメニューを注文できる。

 料理を盛り付ける陶器や漆器の他、竹細工の照明など細部にまで日本の「美」を行き渡らせた。プロデュースしたアーティストの木村英智さんは「ここで本物の片りんを感じ、能楽堂などに足を運ぶきっかけにしてもらえたら」と話す。

(4月12日16時16分)

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