五輪チケット 金券ショップで定価の半額も


 長野冬季五輪の入場券を扱う長野市内の金券ショップで、開会式や人気種目が定価の二・五―四倍まで跳ね上がる一方で、屋外競技を中心に定価割れが続出、定価の半額以下というチケットも出始めた。金券ショップは持ち込んだ客が価格を設定、売れた場合のみ店が手数料を受け取るが、開催日が迫っても買い手がつかず、販売依頼主が損を覚悟で“投げ売り”を始めたためだ。二十二日の閉会式の入場券も大量に余っており、「これ以上引き受けても売れない」と持ち込みを断る店もある。

 「クロスカントリー、ノルディック複合合わせて百十人のツアーがキャンセルになった。何とか引き受けてくれないか」。同市中御所の金券ショップに一月末、大口の販売委託の相談があったが、店主は「残念ながら売れないでしょう」と答えた。クロスカントリー、リュージュ、バイアスロンなどで、定価の半額近い入場券が出始めたからだ。

 「『半額でいいから売ってほしい』と懇願する人も目立つ」と同店。JR長野駅近くの別の店だと、定価二千百円のクロカン入場券に八百円の値札が付いていた。閉会式も定価割れで、両店とも「売れそうもないので新規の販売委託は受けない」。中御所の店では九十枚前後が余り、長野駅近くの店では、定価一万五千七百五十円のC席が一万二千円程度。同店は「選手の参加が少ないと思われている上、二時間の式典の中身があまり知られていない。開会式のようにもっと中身を知らせてPRするべきだ」と話している。

(1998年2月3日 信濃毎日新聞掲載)