コースを滑り、選手とも話をしました。大回転、回転の両方のコースで私も選手も「ナイス・コース」で一致しました。
東館山(大回転)
大回転の東館山は変化に富んだコースです。起伏があり、急斜面と緩斜面が交互に連続し、その間にカーブがあり、うねりもあります。これが、レースの面白さを生み出すと思います。
ネットが緑なのも、自然の色でいいですね。レーサーはネットを見たくない、見えるようだと終わり(コースアウト)なのですが、視界に入ってもイライラしない色です。
スタート直後の急斜面は、すぐにスピードが出てリズムに乗りやすいから、選手は好きです。森の中のコースも、とてもプラスです。天候によっては雪面のギャップが見えにくいことがあるのですが、森の中だと見やすくなります。風の影響も受けにくい利点もあります。
変化の多いコースでどんなセッティング(旗門構成)がされるかも興味深い。自然の斜面だと、ジャンプするような部分もあり、七日の練習では半数くらいの選手が遊びを兼ねてジャンプしていました。セッターが「グッドチャンス」と思ったら、ジャンプも見られるセットになるでしょう。
スピードが出やすいうえに、変化が大きい。ラッキーでは勝てない、オリンピック並みの素晴らしいコース。パワー、テクニック、戦略と反射神経…。すべてにバランスがとれ、フレキシブルな選手が勝つでしょう。
最後の急斜面がポイントになると思います。脚が疲れた終盤で2つの急斜面。最後まで気が抜けず、ベストコンディションでないと勝ちにはつながりません。
回転の焼額山は広さと起伏がダイナミック。世界選手権のセストリエール(イタリア)は全長が660メートル、標高差210メートルでした。焼額山は長さは607メートルですが、標高差はFISルールの上限の220メートル。全体に急斜面でスピードが出ます。小さなミスが命取りになる難度の高いコースと言えるでしょう。
片斜面の心配はなさそう。これが一番難しいのですが、焼額山はそうしたクセはなく、セッターは“キャンバス”に自由に絵を描くようにセッティングできます。
回転レースは常に、セッティングが一番重要な問題で、選手とセッターの勝負、の一面もあります。セッターには個性があり、選手も分かっています。しっかりとセッティングを覚え、あとはバランスよく、無意識に近い反射神経でポールをくぐり抜けます。
最近は特に最短コースを狙う滑りで、スピードアップしています。大きな体の選手が、ポールにアタックする格闘技のような激しさが見どころです。(「クリスティーナの目」)
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