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同級生、競い合って世界の舞台に クロカンの安彦と篠原



 男子ID(知的障害)クラス5キロクラシカルで銀メダルを獲得した安彦と4位の篠原は、昨年まで北海道鷹栖養護学校(旭川市)で一緒に学んでいた同級生。安彦は十六歳、篠原は十五歳だ。三年前から本格的にスキーを始めた二人は、競い合って一気に世界の舞台に立った。

 先にフィニッシュした安彦が「上りがきつかった。メダルを取るために頑張った」と笑顔でレースを振り返れば、その1分半後に飛び込んだ篠原も「常に『頑張ろう頑張ろう』と自分に言い聞かせた」。フィニッシュエリアではどちらともなく駆け寄って、お互いの結果が気になる様子。安彦は銀メダルが決まると「うれしいです」と一言。「僕のメダルは?」と少し寂しそうだった篠原も、最後は「満足できる走りだった」と納得していた。

 最初は歩行訓練も兼ねて雪上を歩く程度だったが、繰り返すうちに上達。鷹栖養護学校の今野征大教諭がクラスの中で速かった安彦と篠原を代表選手選考会に参加させたところ二人そろって代表に選ばれた。

 昨春、安彦が美深高等養護学校(中川郡美深町)に進学、篠原は旭川市内のキノコ栽培・販売会社に就職した。環境は変わったが、安彦は放課後になると美深町内のスキー場で練習。篠原も週三回、勤務後の練習を続けてきた。

 ’97ジャパンパラリンピックは安彦が1位、篠原が2位。この一年間、北海道や白馬村で七度も行った合宿でも親友でありライバルだ。IDクラスを指導してきた釣井賢・全日本スキー連盟クロスカントリー技術代表は「とにかく時間が少なかった。スキー理論を説明するよりも体で覚えてもらった」と、短期間でレベル向上が期待できるタイムトライアルを多く取り入れた。練習では勝ったり負けたりの繰り返し。釣井さんは「競り合うことで力がついた」。描いていた以上の好結果に大喜びだった。



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Copyright 1998 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun