パラリンピック閉会式の折りづる 長野ろう学校生徒“しおり”に


 長野パラリンピック閉会式会場を飾った折りづるがしおりに生まれ変わった―。長野市三輪の県長野ろう学校高等部の生徒十九人が、パラリンピック終了後に長野パラリンピック組織委員会(NAPOC)から譲り受けた折りづるを使ってしおりを作り、福祉に役立てる募金活動をしながら市民に配った。募金は一日までに約四万円に達し、同校生徒会は、有効に活用されるよう寄付先を考えている。

 パラリンピック閉会式は全国から集まった約七百万羽の折りづるが会場の長野市のエムウエーブ内に彩りを添えた。NAPOCは大会終了後、これらの折りづるを小中学校や福祉施設などに配った。長野ろう学校には三月中旬、段ボール二十箱分の折りづるが配られた。

 四月に開いた生徒総会で「一生懸命につるを折った体の不自由な人やお年寄りの気持ちをより多くの人に伝えて残そう」と、しおりに作り替えることに決めた。

 学校の文集を作った際に出た約十センチ四方の画用紙の切れ端に二―三羽の折りづるを張り付け、ビニール袋で包装して毛糸のひもを付けた。画用紙には生徒が毛筆で「感動がひろがる つたわる わきあがる」と力強く書き、印刷した。

 しおりは八月末までに五百枚完成。最初は職員や父母に配っていたが、これで「寄付集めもしよう」と、近くの病院に募金箱とともに置いたり、市民祭「長野びんずる」では、市民がしおりを作る出店を設け、募金への協力を求めた。中には一枚のしおりで千円を出した人もいたという。

 生徒会長の片貝知子さん(18)は「びんずるでは最初、恥ずかしかったけれど、一緒にしおりを作ったり配ったりすることで、交流の輪が広がった」とうれしそう。今後さらに千枚以上はつくり、募金活動を続ける。

(1998年9月2日 信濃毎日新聞掲載)