御柱祭カット
5月15日(金)
1998年
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御柱効果いまひとつ 旅館・ホテル売り上げ伸び悩み



 諏訪大社の御柱祭は過去最高の約百七十八万人の人出を記録して幕を閉じたが、諏訪市や下諏訪町、岡谷市の諏訪湖畔の旅館・ホテルでは「期待したほど売り上げにつながらなかった」という失望の声が少なくない。企業による接待の縮小や、業者間の値下げ競争も売り上げの伸び悩みに追い打ちをかけ、祭り頼みだけでは不況に勝てなかったのが実情だ。

 五月の上社里曳(び)き祭(三―五日)と下社里曳き祭(九―十一日)は、ともに「初日は満室」(「ホテル紅や」「ぬのはん」「岡谷パークホテル」など)となった旅館・ホテルが多く、期間を通しても前年同期より客数は増えたようだ。

 ただ上社里曳き祭の期間はゴールデンウイークと重なっており、「例年満室になるので、御柱祭の効果がどれほどかわからない」(ホテル紅や)という声も。「祭りの直前に旅行会社のツアー客でキャンセルが相次いだ」(ぬのはん)など、団体客が不振だったという指摘もある。

 さらに宿泊以外の部門が振るわなかった。「RAKO華乃井ホテル」は「御柱祭を避けて結婚式の予約がほとんどなかった」ため、その穴を宿泊増で埋めても総売上高は前年同期を割り込んだ。企業の経費節減で宴会が減った旅館・ホテルも多かった。

 「鷺の湯」は、五月は前年同月より宿泊料を一泊当たり千円ほど値下げした。従来もほかの旅館・ホテルとの競争で値下げしたことはあったが、今回の御柱祭期間中は、宿泊した家族連れなどから直接値引きを要望されたという。

 一方、一泊二食付きが一万円台の比較的低価格のホテルでは「初日は予約申し込みが殺到し、抽選で宿泊客を選んだ。倍率は十倍くらい」(「ホテル山王閣」)という盛況ぶり。不況下で観光客の低価格志向が強いことをあらためて見せつけた。

 上社里曳き祭と下社里曳き祭ともに、祭りのヤマ場を過ぎた最終日は各旅館、ホテルで空き室が出た。このため「祭り見物を終えた客に、別の観光で楽しんでもらうよう工夫すべきだった」(ぬのはん)という反省も聞かれ、観光不況を抜け出すにはさらに積極的な魅力づくりが必要になっているようだ。


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Copyright 1998 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun