雨の中で曳行開始 「恵みの…」「木やり泣かせの…」



 〇…晴天が続いた四月の山出し祭とうって変わり、降ったりやんだりの雨の中で曳行が始まった。雨具をかぶって参加する人もいたが、適度なお湿りは柱を滑りやすくするうえ、ほこりを抑える効果がある、と雨を歓迎する声も。

 氏子らは「今回は予定時間を厳守しなくてはいけないので、ちょうどいい」。先頭の「本宮一」を引く茅野市ちの、宮川両地区の大総代上条昌良さん(62)は「恵みの雨だ」と話した。

 ただ、時折激しい雨脚となり、木遣(や)り衆にとってはやっかいな空模様。手にするおんべは、雨が当たると木を薄く削って作った房が縮れてしまう。雨にぬれないよう気を使いながらの“鳴き”に、「木遣り泣かせの雨だ」と嘆いていた。

(1998年5月3日 信濃毎日新聞掲載)