再び人・人…下社里曳き 終幕彩る騎馬行列・長持ち



 諏訪郡下諏訪町の「御柱街道」が、一カ月ぶりに人の波に埋まった。九日始まった諏訪大社御柱祭の最後を飾る下社里曳(び)き祭。フィナーレに向けて木やりやラッパが響き渡り、氏子らの活気が新緑に包まれた街道にあふれた。

 出発点の注連掛(しめかけ)。八本の御柱は、御柱街道の国道142号に出るため、出発直後に次々と木落とし。落差二十メートルほどと山出し祭に比べ規模は小さいが、一瞬、人のコントロールから解き放たれた柱が坂を滑り落ち、氏子たちが群がる様子に、見物客は歓声を上げた。

 先頭の「春宮一」の御柱の曳き子として参加した岡谷市の女性会社員(21)は「山出し祭は参加できなかったけれど、これだけ盛り上がるお祭りなので、どうしても柱を引きたいと思って来ました」と、引き綱に持参の荒縄を縛り付けた。

 一方、町中心部では祭りを盛り上げる長持ちや騎馬行列などのパレードが行われた。下諏訪町高木、会社員大沢勝美さん(59)は、「祭りもこれがフィナーレか」と外に出た。国道20号沿いで見物しながら「これで御柱は六回目。年々にぎやかになっているのがうれしい。諏訪の人はこれがあるから六年間を頑張れるんだ」

 パレードに参加していた岡谷市の小井川長持ち保存会の八幡修司さん(51)は「今日は若い連中の応援。私の出番はあした。祭りの最後をしっかり盛り上げたい」と話していた。

(1998年5月9日 信濃毎日新聞掲載)