講談「華の木落し坂」完成 諏訪の小平さん22日初披露

(2010年1月20日) 

講談「華の木落し坂」の練習をする小平さん

 諏訪市城南のすし店主でアマチュア落語家の小平晴勇(はるお)さん(59)が、諏訪大社御柱祭を題材にしたオリジナルの講談「華の木落(おと)し坂」を作り、22日、下諏訪町北高木の高齢者福祉施設「グレイスフル下諏訪」で初めて披露する。御柱祭をめぐる諏訪の人々の熱狂ぶりを、誇張や駄じゃれも交えて紹介。「御柱祭を知らない人や祭りに足を運べない人にも魅力を伝えたい」と意気込んでいる。
 講談は、上社山出しの出発点となる綱置(つなおき)場で御柱を引き出す場面から木落としまでを盛り込んでいる。木落としの場面は「断崖(だんがい)絶壁数百丈、ひよどり越えもかくありぬ」と語り、祭りの高揚感と緊張感を演出していく。
 落語歴40年の小平さんだけに、笑いも忘れない。夫にけがをさせまいと、木落としで御柱に乗らないで-と止める妻に、離婚してまで乗ろうとする男たちが続出。町役場では、離婚届が多くなると予想し「課長、例のものどんくらい用意しましょう」との会話も交わされる。
 ある妻は、御柱に乗せないため、夫に子守をさせることも思い付くが、「『なあ、父ちゃんを御柱に乗せてくれねえか』。するといままでぐずっていた長男が大きな目を見開いてニコッと笑うではないか...」。結局、赤ちゃんを乗せたまま御柱に乗ってしまう場面も笑いを誘う。下諏訪町の小学校の場面では、「注連掛(しめかけ)」や「棚木場(たなこば)」といった字が読めず、困ってしまう新任の教員も登場する。
 小平さんは今回、1926(大正15)年に開かれた御柱祭で詠まれた詩文も講談に取り入れたほか。地域の「御柱男」にも取材。住所を書かず「下諏訪 御柱男様」のあて名だけで郵便物が届いた逸話も紹介している。
 現在は、上社御柱祭で担当する柱を決める抽籤(ちゅうせん)式を題材にした講談を創作中という。諏訪地方以外で披露する際は、「木落としの場面の写真を見せながら演じ、御柱祭がどんなものかという声に応えたい」と話している。