御柱、飯伊も熱く 月刊史誌「伊那」で特集

(2010年3月 6日) 

飯田下伊那地方の御柱祭を特集した「伊那」3月号

 飯田下伊那地方の郷土史研究家らでつくる伊那史学会(飯田市)が、月刊史誌「伊那」3月号で飯伊地方の御柱祭を特集した。「本家」諏訪大社と同じ7年目に1度の祭りを今春開く神社の場所や御柱用の木の種類、御柱の本数などそれぞれの特徴を調査。「地域の祭りを楽しむ際の参考に」と呼び掛けている。
 特集号によると、飯伊地方で御柱祭を今年開く神社は、少なくとも8市町村の計34カ所。御柱用の木はアカマツが9カ所で最も多く、諏訪大社と同じモミは8カ所。杉、ヒノキも各7カ所あった。飯田市の下ノ宮諏訪神社と下伊那郡喬木村の明神社は、根の付いたヒノキの御柱を神社に引き付けて「植樹」するという。
 記録が残っている中で最も歴史が古い祭りとしては、江戸中期の1722(享保7)年に始めた同郡松川町の御射山神社を紹介。このほか、諏訪の「木落とし」とは逆に、300段余の石段脇を引き上げる飯田市の飯沼諏訪神社など、各神社の見どころも挙げている。
 戦後の復刊後だけでも57年余の歴史を持つ「伊那」が、地元の御柱祭の特集を組むのは初めて。同会主幹の原田望さん(73)=飯田市=は「あまりに身近なためか、御柱を扱った掲載論文もほとんどなかった」と話す。今回は編集委員の山内尚巳さん(73)=同市=らが昨年末から調査を始め、地元の郷土史研究家や自治組織役員、氏子らに各神社の部分の執筆を依頼した。
 山内さんは「祭りの規模や御柱の樹種、本数など多様さが、飯伊地方の地域性を示している」と指摘。「特集をきっかけに、各地の調査がさらに深まってほしい」と話している。特集号は2100部印刷。1部600円。飯田市内の平安堂2店などで販売している。問い合わせは伊那史学会(電話0265・22・6017)へ。