川越し―明かり手に整然と 氏子、観客見せ場に笑顔
(2010年4月 4日)
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薄暗くなる中、川越しの曳行をする「本宮二」の御柱=3日午後6時5分、茅野市宮川 |
「よいさ、よいさ」の掛け声とともに、氏子を乗せた御柱が石垣を滑り落ち、水しぶきを上げる。宮川両岸を埋め尽くした観衆から「おー」という歓声と拍手がわき起こる。諏訪大社御柱祭の上社山出し2日目の3日、茅野市宮川の木落としに続くもう一つの見せ場、川越し。雪解けの冷たい水の中、御柱を無事に対岸に渡し終えた氏子たちは、誇らしげに大仕事をこなした喜びをかみしめていた。
3番目に川越しをしたのは「本宮二」担当の諏訪郡富士見町の落合・境・本郷地区。「前宮三」を担当した前回2004年の祭りでは、曳行(えいこう)の遅れを取り戻すため、柱からV字形のメドデコを外したまま川越しをしただけに、関係者の思い入れも強かった。
前の「前宮一」が川越しを終えた後の午後4時半すぎ、各地区の名を大書した旗が土手の上に現れた。木遣(や)りと鼓笛の演奏が会場を盛り上げ、赤いふんどし姿の10人が冷たい水に耐えながら綱を対岸に渡すと、観衆がどよめいた。
辺りが薄暗くなった午後6時すぎ、点灯したライトと氏子たちが手にした明かりに照らされながら、赤と黄色のシャツ姿の若い氏子がメドデコの上で威勢良くおんべを振るう御柱は、整然と川を渡った。
土手から見守った落合地区大総代の雨宮芳文さん(65)は、無事に土手を上がってきた氏子らの姿に「ほっとした」と表情を緩めた。だが、すぐ冷静になり「川越しだけが目的ではない。お宮に御柱をきちんと納めることが大事」。5月の里曳(び)きに気持ちを切り替えていた。
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