雨の中、引き上げた200段 諏訪の手長神社

(2010年9月28日) 

夜の雨にぬれながら気勢を上げる氏子たちに引かれ、手長神社の石段を上がる御柱

 諏訪市上諏訪の手長神社をはじめ諏訪地方各地で25、26日、小宮の御柱祭が特色豊かに行われた。手長神社では境内に通じる約200段の石段で御柱を引き上げ、茅野市の郊外の車山神社では標高1925メートルの車山山頂に御柱を建てた。
 手長神社の長い石段を御柱が上り始めたのは26日午後5時半。辺りは暗くなり、柱に乗った氏子の掲げるちょうちんの明かりが闇に浮かぶ。石段の中央にはこの日のために簡易舗装が施してあったが、柱を引き上げるのは大仕事で、氏子らの息が上がった。
 雨も降りだす中、1時間余りで長さ18メートルほど、目通り周囲2・2メートルの「一之御柱」が石段の上に引き上げられると、周囲から大きな拍手が起こった。上諏訪中1年の金子拳君(13)は「御柱がとても重たくて、手が痛くなったけれど、一体感が気持ち良かった」と満足そうに話していた。
 車山神社では26日、東京や大阪からの観光客を含む約200人が標高1700メートル付近から山頂を目指した。約3時間かけて斜面を登り、たどりついた頂上では冷たい風が吹き、肌寒さに震える人もいた。
 八ケ岳連峰を望み、市街地を見下ろす頂上で、長さ8メートルの御柱が徐々に立ち上がると「天に通じていくようだ」との声も聞かれた。車山高原観光協会などでつくる祭典委員会の実行本部長、関口譲さん(50)は「この御柱祭はまだ4回目と歴史が浅い。これから伝統をつくっていきたい」と話した。
 諏訪市大和の先宮神社では曳行(えいこう)に先立ち25日、「御柱迎えの儀」を行い、2~9歳の子ども42人の稚児行列が旧甲州街道を下諏訪町境まで歩いた。金色の冠にきらびやかな衣装で造花を手にした稚児たちに、沿道で出迎えた住民が「かわいいね」と声を掛けていた。