小宮祭の季節本番 諏訪地方で「湖渡し」や急坂引き上げ

(2010年9月14日) 

足長神社の御柱は、掛け声とともに4本が同時に急斜面を引き上げられた

 諏訪地方各地の神社で行われる小宮の御柱祭(小宮祭)の季節が本番を迎えた。11、12日も好天の下、各地で曳行(えいこう)や建て御柱が威勢良く行われ、大勢の氏子らが繰り出した。
 茅野市郊外の白樺湖畔にある池の平神社では12日、御柱が湖面を渡る「湖渡し」が行われた。午後3時前、足こぎボートなどの発着に使う桟橋から湖面に入り、「一之柱」には氏子2人がしがみつきながら進んだ。「二之柱」はいかだの上に置き、子どもを含む6人が付き添った。
 船外機付きボートで引くのが通例だが、今回は「なるべく人力で引きたい」とボートはなし。白樺湖自治会、池の平土地改良区、立科町蓼科区の氏子が対岸の神社から「よいしょ、よいしょ」と綱を引っ張り、木やりや鼓笛隊の演奏で盛り上げた。白樺湖自治会長の両角良久さん(51)は「人口が減っている中、若者が大いに頑張ってくれた。3区共同の御柱祭を今後も変わりなく引き継いでいきたい」と話していた。
 諏訪市四賀の足長神社では、境内へと石段が続く急坂で4本の柱を一斉に引き上げる場面が見どころ。坂の上に滑車を設置し、上桑原地区の氏子たちが斜面で踏ん張って綱を引く。12日午前11時、花火を合図に引き始めると、氏子たちの「よいさ」の声が重なり合った。
 坂の途中を横切る県道で見守った女性は「やはり見せ場なので感動した。スムーズに上がって、びっくりしました」。市無形民俗文化財の「普門寺の御騎馬」行列も披露された。
 同市豊田小川の三輪神社では11、12の両日、新しくできた女性中心の二つのラッパ隊がお目見え。10~50代の女性ら12人の「桜組」は息を合わせて勇ましい演奏を聞かせた。長持ちを担当する子どもの母親ら8人の「なんちゃってらっぱ隊」は、「私たちも何かで盛り上げたい」と2週間前に結成したといい、演奏のたびに「だんだん音が良くなってきたぞ」と周囲から声を掛けられていた。