「牧の御柱祭」和気あいあい 同じ名字...名前で呼び合い心一つに

岡谷市加茂町の金山神社境内で建て御柱をする「宮坂姓」の氏子たち=3日

 7年目に1度の「御柱年」も終盤の諏訪地方。岡谷市などで、同じ名字の住民らによる「牧(まき)の御柱祭」がピークを迎えている。各地の小宮で行われた御柱祭と比べても規模は小さいが、氏子たちはお互いを名前で呼び合い、和気あいあいと楽しんでいる。

 3日は岡谷市小井川区を中心とした「宮坂姓」の氏子たちが祭る金山神社の御柱祭があった。今回初めて独自の法被を作り、背中には家紋もデザイン。神社は1570年代の創設とされ、宮坂姓のルーツは武田信玄配下の金山職人だったという言い伝えもあるという。神社常任相談役の宮坂仁一郎さん(86)は「牧の結び付きを強める機会」と話していた。

 10月16日には同市今井で、「今井姓」の住民でつくる八幡牧の御柱祭が開かれた。御柱は、氏子が所有する地区北部に広がる山林を出発。用水路を越え、土手で落とし、八幡牧で祭る両社八幡宮に建てられた。八幡牧は、木曽義仲の重臣の子孫とされる。実行委員長の今井一好さん(63)は「子どもからお年寄りまでが楽しめる雰囲気が良い」と話した。

 同22日には、同市湊花岡区で「浜姓」の住民が、里曳(び)きをした。中央道近くから御柱を引き、区内の魔王天白飯縄神社に建てた。浜姓のルーツは古代の防人(さきもり)にさかのぼるとされ、戦国時代には地元の花岡城の城主も務めたという。祭典委員長の浜博樹さん(44)は「同じ牧でも御柱年でしか会えない人もいる。一つになって引けるのも素晴らしい」と話していた。

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岡谷市湊の住宅街で御柱を引く「浜姓」の氏子たち=10月22日(写真左)。岡谷市今井の「今井姓」八幡牧の御柱祭で柱に乗る子ども=10月16日

(2016年11月 5日掲載)

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