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噴火災害の検証などを阿部知事(右)に要望した「山びこの会」のメンバー=15日、県庁

 阿部守一知事は15日、犠牲者58人、行方不明者5人の戦後最悪の火山災害となった御嶽山噴火の教訓を伝えるため、遺族らを含む関係者の証言を集めた記録づくりを検討する考えを示した。同日、噴火災害の被災者家族らでつくる「山びこの会」と県庁で初めて面会した際に述べた。
 この日、県内外の遺族や行方不明者の家族の計9人が知事と面会。阿部知事は「地元関係者を含めた災害への対応や、遺族の皆さんの思いを記録に残し、風化を防ぎたい」とし、噴火災害を後世に伝える必要性を述べた。
 同会は、行方不明者の捜索への協力のほか、遺品展示などで噴火災害を伝える「火山防災ミュージアム(仮称)」の設立や、2014年の噴火当時の火山防災対策などについて第三者機関による検証を要望。知事は捜索について、規制区域内の安全対策が不十分との認識を示し、「入山可能な環境を早くつくるために地元を支援したい」とした。
 行方不明の野村亮太さん=当時(19)=の母なつ子さん(56)=愛知県刈谷市=は、山頂付近の入山規制が緩和され、行政による再捜索が行われれば、「(亮太を)連れて帰ることができるんじゃないか」と訴えた。
 同会は県警の内藤浩文本部長に宛てた捜索への協力を求める要望書も提出した。同会事務局代表のシャーロック英子さん(58)=東京都=は取材に「今後(県と)コミュニケーションを深め、良い方向に進めたい」とした。

2017年12月16日掲載

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