TOP2014年09月専門家「降灰の実態把握し対策を」

 複数の専門家は、御嶽山噴火口の下部から流れる河川付近の降灰の状況などから、雨が降っても土石流や泥流が人家に達する可能性は現時点では低いと指摘している。ただ、今後の噴火でさらに降灰があれば、土石流の可能性や規模が大きくなるとして対策の必要性を訴えている。

 国土交通省国土技術政策総合研究所(茨城県つくば市)の国友優・土砂災害研究室長は29日、ヘリコプターで上空から木曽郡王滝村の濁川などの降灰状況を確認した。

 同室長は取材に、噴火口付近は「目算だが50センチ程度の降灰がある」と説明。その上で「(火口の下部から流れる)川の幅は一定程度あり、灰が厚い場所と民家のある地点までは距離がある。現時点の降灰の状況では、土石流が発生しても、民家に影響が及ぶまでにはならないだろう」と分析する。ただ、今後さらに噴火が起きて灰の層が厚くなると、土石流の規模や発生の可能性が大きくなることに注意が必要とする。

 木村正信・岐阜大教授(砂防学)も「最悪のシナリオも念頭に、できるだけ早く降灰の範囲や積もった量を把握し、対策につなげるべきだ」と指摘。「二次災害は事前に対策が打てる」と強調した。

 一方、防災関連コンサルタントを手掛ける大手航空測量会社「アジア航測」(東京)は29日、被災状況を把握するため28日に撮影した航空写真を公開。濁川に火山灰が混ざり、「灰色の泥流状の流れを確認した」としている。

2014年9月30日掲載