TOP2014年10月灰色噴煙「恐怖感募った」 冬支度の山小屋関係者

 噴火した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)に木曽郡木曽町の許可を得て入山し、入山規制区域(火口から4キロ圏内)にある山頂近くの二ノ池本館と、9合目にある石室山荘の点検などをしていた9人のうち5人が、19日夕に下山した。二ノ池本館代表の新井龍雄さん(70)=木曽町三岳=らによると、同館周辺は5〜10センチ、石室山荘周辺はその倍程度の火山灰が堆積。火口の方向で白い水蒸気の噴煙が立ち上ることもあり、新井さんは「時々(火山灰を含んだような)薄い灰色に変わることもあり、恐怖感が募った」と振り返った。

 9人は冬を前に建物を補修したり、補強したりするために18日に入山。木曽町は火山ガスの検知器や防毒マスクを貸し、職員が携帯電話で定期的に連絡を取ったりして安全を確保した。二ノ池本館は19日で冬支度が終了。石室山荘はさらに作業が必要で、4人が19日夜も泊まった。

 新井さんらによると、作業中はヘルメットをかぶり、風向きによって火山特有の刺激臭がした場合は防毒マスクやゴーグルも使った。時折、水蒸気が噴き上がる音もしたという。

 二ノ池本館は、屋根に噴石によるとみられる直径30センチ余りの穴が一つ開いていたが、ほかに目立った被害はなかった。避難者の出入りで内部に火山灰が入っていた。高さ約2メートルの柱で天井を支えたり、柱と柱の間に斜めに柱をわたす「筋交(すじか)い」をしたりして、例年と同様の冬支度を終えた。屋根の穴はコンクリートパネルでふさいだという。

 新井さんによると、二ノ池本館は1959(昭和34)年建設と周囲の山小屋に比べて古く、屋根は硫黄に弱い鉄製のため、「さびが進んで使えなくなるかもしれない」と懸念。8合目以上の山小屋の大半が水を引いている二ノ池については、「火山灰が大量に降り、雨の度に周囲の灰が池にたまっているようだった。ろ過しても使えるかどうか分からない」と話した。

 7合目の覚明行場山荘の関係者も20日に入山し、建物などを点検する予定だ。

2014年10月20日掲載