TOP2015年03月噴火の悲劇かみしめ 遺族ら「残念」「不明者見つけて」
噴火時刻に合わせて黙とうする参列者=27日午前11時52分、王滝村の松原スポーツ公園
慰霊行事の神事で御嶽山に向かって頭を下げる参列者=27日午後0時5分、木曽町三岳の太陽の丘公園

 「今も残念でならない」「行方不明者が早く見つかってほしい」―。御嶽山噴火から半年となった27日、木曽郡木曽町と王滝村で開いた慰霊行事に参加した遺族や関係者たちは、あらためて噴火の悲劇をかみしめ、行方不明者の早期発見などを願った。

 王滝村の松原スポーツ公園の慰霊行事に参加した東御市の荒井寿雄さん(72)は、会社員だった息子の真友(まさとも)さん=当時(41)=が噴火の犠牲になった。半年たった今も悲しみは癒えず、「なんで帰ってこなかったのか、残念だ」と涙ながらに語った。

 木曽町の宮下孝さん(63)は、同村で大正琴を教えており、慰霊の自作曲を会場で流した。「行方不明者が、一刻も早く見つかってくれることを願うばかり」と話した。慰霊の御詠歌をささげた村の女性有志「鳳泉寺御詠歌会」代表の山下愛子さん(84)は毎日、御嶽山を見上げて供養しているといい、「家族が一日も早く立ち直れることを祈っている」と言った。

 木曽町三岳の献花台には、噴火で孫の所祐樹さん=当時(26)=を亡くした愛知県一宮市の所智秋さん(75)が訪れた。初めて自分の目で御嶽山を眺めた。「つらい。悲しいです」と涙を流した。孫は優しかったといい、「長い半年でした。思い出したくはないがそれでも自分の目で山を見たかった」と語った。

 慰霊行事で木曽踊りを奉納した保存会の村井邦男さん(71)は「まだ見つかっていない登山者を一刻も早く帰してあげたい」と話していた。

 王滝村がスキー場おんたけ2240のゲレンデに設けた献花台には、山頂付近で噴火に遭遇し、生還した岐阜県中津川市の会社員林禎和さん(41)が訪れ、御嶽山に向かい手を合わせた。行方不明者が発見されてほしいとし、「噴火予知は難しいと知っておかなくてはいけない。体験を伝えていきたい」と口にした。

 スキー場の運営会社御嶽リゾートの栗屋文則総支配人(60)は「長いようで短い半年だった。亡くなった方の安らかな眠りと、行方不明者の発見を祈った」と話した。

2015年3月27日掲載