TOP2015年03月入山規制縮小へ 夏秋登山、8合目付近まで
 御嶽山の噴火から半年となった27日、木曽郡王滝村が1日限りでスキー場「おんたけ2240」の設置した献花台には、山麓で慰霊行事が終わった午後も遺族らが訪れた。娘を亡くしたという女性は村職員と一緒に来た。献花台の前でしゃがみ込み、目元や口元をハンカチで抑えながら10分ほど、手を合わせ続けた。同村から山頂への登山道の入り口が目の前に見える。職員からルートの説明を受け、「あとちょっと早く戻っていれば…」。涙を拭い、山を見つめた。

 昨年9月に噴火した御嶽山の入山規制範囲が、現在の火口からおおむね半径3キロ圏内から、雪解け後にもおおむね2キロ圏内に縮小される見通しになったことが27日、分かった。山麓の自治体などでつくる御嶽山火山防災協議会が30日に会合を開き、約2キロまでの防災対応を確認。気象庁はこれを受け、火山活動の活発さを示す噴火警戒レベルを3(入山規制)に維持しつつ、警戒が必要な範囲を一部を除き2キロまでとする見通しだ。

 入山規制範囲は、気象庁の警戒範囲の判断を踏まえ、山麓の市町村が決める。木曽郡木曽町からの黒沢口登山道は8合目の「女人堂」付近まで、岐阜県側の登山口からは三ノ池付近まで入れるようになる見通し。夏〜秋の登山シーズンに山腹の一部の登山道が通れることになる。

 火山防災協議会では山小屋や御岳ロープウェイなど2〜3キロ圏の施設の防災対策を確認する。縮小時期は雪の状況をみながらの判断となる。各施設は縮小実施までに営業の準備を進める方針だ。

 昨年の噴火時、気象庁は噴火警戒レベルを1(平常)としており、山頂部まで登山できた。噴火直後にレベル3に引き上げられ、現在も保たれている。

 入山規制範囲は、噴火後、火口4キロ圏内とされた。今年1月、火山噴火予知連絡会は、噴石は火口から2キロ、火砕流は火口南西側の地獄谷方向に2・5キロの範囲で引き続き警戒が必要とする見解を出した。これに対し、気象庁は3キロ圏内の防災対応が整っていなかった状況を踏まえ、予知連見解より広い警戒範囲を設定していた。

2015年3月28日掲載