TOP2015年07月地獄谷でもドローン検討 4エリアで活用方針
御嶽山の捜索で活用している小型無人機ドローン=30日午後3時8分、王滝村の八海山

 昨年9月に噴火した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の行方不明者6人の再捜索で県警は30日、小型無人機ドローンを使う対象範囲に、火口のある「地獄谷」の上部などを検討していると明らかにした。これまで捜索隊員がほとんど活動していない、切り立った崖や急斜面の箇所だ。撮影画像に手掛かりが確認されれば、安全性を見極めて捜索隊員を派遣することも考えるという。県災害対策本部は31日、102人を派遣し、ドローンも生かして捜索する方針だ。

 ドローンの活用を検討しているのは、県災害対策本部が絞り込んだ重点捜索エリア周辺で、少なくとも4エリア。剣ケ峰―王滝頂上間の八丁ダルミの東側と山頂の剣ケ峰西側に位置する。再捜索初日の29日に、八丁ダルミ北東側と東側の2エリアの一部を撮影した。詳しく調べるため、複数の角度から撮影した地点もあるという。

 県警は30日、29日の映像を編集し、報道陣に公開した。

 引き続きこの2エリアを調べるほか、地獄谷上部、八丁ダルミ南東で王滝頂上東側の谷筋を望む「大ノゾキ」周辺などでの活用を検討する。

 県警のドローンは高さ約60センチ、プロペラを含む横幅は約90センチで重さは7キロ。地表から約30メートル上を時速5、6キロで飛ぶ。地上の5センチ四方の物体を判別できる。精査が必要な地点は降下して近づき、カメラの角度を変えて撮影。平地では約20分連続して飛べるが、高地の御嶽山では1回10分程度で運用するという。

 二次災害防止に役立つことも期待されている。ドローンを操作する県警交通指導課の青沼正悟警部補(46)は「捜索隊員の長時間の活動が難しい場所で、対象を絞り込めればいい」としている。

 一方、木曽郡王滝村八海山の現地指揮本部に詰めている岐阜地方気象台予報官によると、31日の御嶽山周辺は午前9時ごろまで雲が覆うが、午後3時ごろまでは雷が発生する可能性は低い見込み。対策本部はヘリ輸送のほか、天気に応じて徒歩での入山も検討する。

 捜索隊責任者を31日から務める県警機動隊の山田富雄副隊長は30日午後の記者会見で、「行方不明者の家族のために全力を尽くす、という思いで隊員の士気は高まっている」と意気込みを話した。対策本部は同日、県木曽合同庁舎(木曽郡木曽町)の家族向け待機所に御嶽山のライブカメラ映像を流すテレビを設置した。

2015年7月31日掲載