TOP2015年07月「この2週間やや活発化」 火山性地震観測で専門家
火山性地震について説明する気象庁の宮下火山防災官(中央)ら=31日午前7時16分、王滝村の八海山

 気象庁は31日朝、御嶽山で昨年9月27日の噴火以降、最も規模が大きい火山性地震を観測した。今月20日には約8カ月ぶりの火山性微動を観測しており、名古屋大大学院地震火山研究センターの山岡耕春教授は「この2週間ほどは火山活動がやや活発化している」とみる。ただ、噴気の状態などから「内部の圧力が高まっている状態ではない」とし、昨年と同じ規模の噴火には至らないと推定。これを受け、県災害対策本部は31日の捜索隊派遣を決めた。

 気象庁によると、御嶽山では31日、比較的大きな火山性地震が午前4時37分に起き、同58分に昨年9月の噴火以降で最大の地震が発生。同5時34分まで断続的に計9回起きた。同7時すぎから対策本部の現地指揮本部が開いた記者会見で、気象庁火山課の宮下誠火山防災官は「大きな火山性地震の後にバラバラと地震が起きたが、推移を見ないとどう動くか分からない」と説明。数時間は状況を見守る必要があるとした。

 同6時以降は火山性地震を観測しておらず、山岡教授は対策本部に「昨年9月のような噴火が起きるとは思えない」と助言。一方で噴気が活発化して火山灰が飛ぶ程度の活動はあり得るとも指摘した。

 気象庁も同様の見解を示しており、対策本部は同9時38分に「噴火の可能性は絶えずある」(藤森茂晴・県広報県民課長)と確認した上で、捜索隊の派遣を決めた。

 火山性微動は地下のガスや熱水の移動などで生じ、噴火の前兆現象になることもある。御嶽山では20日午前4時54分ごろから2分45秒続いた。気象庁火山課は当初、「傾斜計に変化はない」としたが、データの精査でわずかに山体が膨張したことを確認。山岡教授は「地下水に(マグマから)熱が供給されて起きた可能性もある」と話している。

 御嶽山の火山性地震は19日に12回、20日に26回観測。1日20回を超えたのは2月14日(22回)以来だった。

2015年7月31日掲載