TOP2015年08月遺留品、持ち主の元へ 県警、異例の長期保管
遺留品を収めたガラスケースが並ぶ保管庫。捜索時の写真も掲示している=19日、木曽署

 死者58人、行方不明者5人を出した昨年9月の御嶽山噴火災害の捜索活動で発見された遺留品のうち、持ち主が分かっていない物について、県警は19日までに、期限を定めず長期保管することを決め、木曽郡木曽町の木曽署敷地内に保管庫を整備した。県警が拾得した遺留品は通常、遺失物法に基づき5カ月経過後に売却したり廃棄したりしており、長期保管は異例。

 新設した保管庫は、プレハブ造りで約17平方メートル。建設費は約300万円。県警は昨年の捜索で約600点、今年7月29日〜今月6日の再捜索で48点の遺留品を山頂付近で発見、回収した。持ち主が分かっていない遺留品は18日現在、175点に上る。これまでは木曽署内で保管し、県警ホームページに品目などを掲載して持ち主を捜していた。

 保管庫では、ザックやカメラなど主な遺留品をガラスケースに収めて管理する。噴石や火山灰の重みなどで折れたとみられる登山用ストック、破れた帽子、手袋や壊れたサングラスなどもある。

 室内には、昨年、山頂付近で捜索活動をする機動隊員らの写真15枚も掲出。今月下旬にも、噴火当時に山頂付近にいた登山者や犠牲者の遺族らを対象に公開できるよう準備を進めている。一般公開はしない。

 県警会計課は「遺族らにとってはどんな物でも思い出の一つになる。長期間保管し、少しでも多く返還につなげたい」としている。

2015年8月20日掲載