TOP2015年08月火砕流、想定範囲拡大 火山防災協がハザードマップ改定
新たなハザードマップを取りまとめた御嶽山火山防災協議会の会合=26日、木曽町

 長野、岐阜県などの関係機関でつくる御嶽山火山防災協議会は26日、木曽郡木曽町で3回目の会合を開き、被害予想範囲を示すハザードマップについて、火砕流の到達想定範囲を北側に拡大して改定した。岐阜県高山市や木曽町開田の一部が新たに想定範囲内に入った。協議会はマップを基に、住民や登山者らが避難する手段や経路などを盛った火山防災計画を作る。

 従来のマップは両県が2001年度にまとめたが、その後、北方の継子岳(ままこだけ)で約1万年前に火砕流が起きていたことが専門家らの調査で判明。新マップは、これを踏まえて火砕流や火砕サージ(高温の爆風)の到達想定範囲を広げた。新たな範囲には、開田高原マイアスキー場(木曽町)やチャオ御岳スノーリゾート(高山市)が含まれる。

 マップは、昨年9月に噴火のあった地獄谷から継子岳までの南北約4キロにわたる範囲が火口になり得ると想定。水蒸気爆発が起きた場合は火口2キロ圏内で噴石への警戒が必要とし、マグマ噴火の場合は、火口4キロ圏内に大きな噴石が飛び、同8キロ以内の谷筋で火砕流への警戒が要るとした。冬季の山頂部は165センチの積雪を見込み、噴火時の雪解けによる泥流を同21キロ以内の谷筋で予測した。

 協議会はこのほか、シェルター(避難壕(ごう))の新設や、山小屋や避難小屋にシェルター機能を持たせるための補強について、山域全体のバランスを考慮しながら具体的な検討に入ることで合意。強度の検討や財源の確保などで、必要に応じて国に支援を求めていく方針を確認した。

 木曽町は席上、登山者が携帯電話で2次元バーコード(QRコード)を読み取り、氏名などを書き込んで入山・下山を届け出る仕組みを、町内4カ所の登山口で導入すると明らかにした。9月上旬にも運用を始める。

 火山防災協議会に先立ち、気象庁や県、木曽町、木曽郡王滝村、名古屋大が意見交換する御嶽山研究連絡会議の第2回会合もあった。名大側は、住民と専門家がやりとりしながら火山防災態勢を強化していく仕組みづくりの検討を提案。県側も了承した。

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2015年8月27日掲載