TOP2015年10月王滝で鎮魂のラン 2年ぶりハーフマラソン
御嶽山を背にスタートする選手たち=25日午前9時45分、王滝村の松原スポーツ公園

 木曽郡王滝村で25日、「第5回おんたけ湖ハーフマラソン」(王滝村などつくる実行委員会主催)が開かれた。昨年は、御嶽山の噴火災害があったために中止となり、2年ぶりの開催。噴火災害で息子を亡くした遺族を含めた880人が、途中で御嶽山も望みながら紅葉のピークに重なったダム湖沿いを駆け抜けた。

 出走者全員で噴火災害の犠牲者に黙とうをささげた後、松原スポーツ公園をスタート。牧尾ダムまでを往復するハーフと、途中で折り返す10キロ、5キロの3コースで、年代別、男女別など26種目を設けた。

 ハーフで1位となった上伊那郡箕輪町の会社員佐々木跡武(あとむ)さん(26)は「御嶽山はトレイルランニングでも走ったことがある大好きな山。昨年はショックだったが、今回優勝できてうれしい」と話した。

 噴火災害で、次男の祐樹さん=当時(26)=と、その婚約者の丹羽由紀さん=当時(24)=を失った愛知県一宮市の会社員所清和さん(54)は、祐樹さんが好きだった漫画のキャラクターに扮(ふん)し、祐樹さんのシューズを履いて、仲間5人と走った。「山麓の王滝村の人たちに温かく接してもらっていて、感謝の気持ちを込めて走った」と語った。

 普段からマラソン大会に出場している所さんは「いつもは早くゴールをしたいと思うのに、今回はゴールするのが寂しい気持ちになった」。最後は講演をしたことがある王滝中の生徒も並走して一緒にゴールし、「本当に楽しく走れた」とほほ笑んだ。

2015年10月26日掲載